帯状疱疹のワクチン
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帯状疱疹のワクチン

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帯状疱疹は予防できる

 帯状疱疹は80歳までに3人に1人がかかる、ご高齢になると症状が激しくなる傾向のある病気です。かかった人を苦しめるのが、時に顔をしかめるほどの神経痛です。神経痛は痛みの程度に差はあれ、50歳以上の2割の方に3か月以上続きます。帯状疱疹はワクチンで予防でき、2016年から使われているワクチンは、帯状疱疹の発症率低減と重症化予防効果をあわせもちます(国立感染症研究所:帯状疱疹ワクチンの導入について)。帯状疱疹発症数のピークは60歳代、発症率のピークは女性は70歳代、男性は80歳代にあります。

2種類あるワクチン

 帯状疱疹のワクチンには2種類あり、一つは1歳の子が打っている水ぼうそうのワクチンと同じ弱毒生ワクチン、もう一つは予防効果が高い乾燥組換え帯状疱疹ワクチンです。それぞれの特徴は、弱毒生ワクチンは発熱などの副反応がないこと、乾燥組換え帯状疱疹ワクチンは効果の高さと持続性にあります。当院では、いずれのワクチンもお選びいただけ、予約不要で来院当日に接種しています。

どちらのワクチンを選ぶか|打った方が良いか

 乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの効果が優れているのは、新型コロナウイルスのワクチンのようにウイルスに対する抵抗力が付きやすいよう工夫がされているからです。このため、発熱や倦怠感、肩の痛みなどの副反応が一定の頻度で起こり、2回接種し費用も高額です。しかし、それでも、帯状疱疹になった時の苦しさと仕事や日常生活への支障、治療費などの出費を考えて乾燥組換え帯状疱疹ワクチンを選ばれる方が増えています。優しさが特徴の弱毒生ワクチンも、変わらず選ばれています。各々のワクチンの特徴などは、医師に直接お尋ねください。
 打った方が良いかどうかは、お一人お一人でお決めいただくことで、国はそのことについて何ら触れていません。打つかどうかお迷いなら、感情的には打った方が良いと思います。理屈を述べますと、予防効果のあるワクチンを国が勧めないのは、国民が過去に国を訴えるなど慎重な対応を国に求めてきたからです。このことが影響して、世界的に普及しているワクチンが日本では受けられなかったり、補助金が無いなどのワクチン・ギャップが過去に問題となりました。
 一方、60歳以上の3人に1人がいずれかのワクチン接種を済ませているアメリカでは、日本より10年早い2006年に弱毒生ワクチン接種を始めました。国により医療事情は異なりますので単純に比較はできませんが、アメリカでは弱毒生ワクチンを打った人にも乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの接種を勧め乾燥組換え帯状疱疹ワクチンを打てる年齢に上限はないとしています。乾燥組換え帯状疱疹ワクチンをご高齢の方にも勧める理由として、高齢になるほど帯状疱疹と神経痛にかかりやすくなるため、その分しっかりと予防する大切さをあげています。弱毒生ワクチンは接種年齢が進むと予防効果が落ちる欠点があり、60~69歳の方が接種すると64%ある予防効果は、70~79歳の方が接種すると41%に下がります。かたや、乾燥組換え帯状疱疹ワクチンは70歳以上の方が接種しても、91%という効果の高さが特徴です。このような背景から、アメリカでは2017年に乾燥組換え帯状疱疹ワクチンが認可されると、2020年から弱毒生ワクチンは使われなくなりました

弱毒生ワクチン

ワクチンを打てる方

 50歳以上の方。

ワクチンを打てない方

 ステロイドや免疫抑制剤による治療中で免疫不全状態にある方、熱のある方、重い急性疾患にかかっている方。

副反応

 注射部位の発赤 40%、腫れ 20%。
いずれも、インフルエンザのワクチンのように自然とひきます。

他のワクチンとの間隔

 インフルエンザワクチンや新型コロナワクチンとの接種間隔に制限はなく、生ワクチンである麻しん風しんワクチン等との接種間隔は27日以上空けます。接種間隔のルールについては、こちらをご覧ください。

注射の回数

 1回

費用

 6,000円(現金払いのみ)。予約不要。

弱毒生ワクチンの追加投与

 何年経ったら追加投与したら良いかについての指針などはありませんが、8年とか10年とか経ったらまたワクチンを打って差し支えありません。追加投与して健康被害が出るようなことはまず考えられませんが、接種年齢が進むにつれ予防効果は落ちます。

シングリックの追加投与

 弱毒生ワクチンを接種した場合でも、後になって乾燥組換え帯状疱疹ワクチンを追加投与できます。アメリカでは、弱毒生ワクチンを接種した方に乾燥組換え帯状疱疹ワクチンを打つよう勧めています。

ワクチンを打てない方

 熱のある方、重い急性疾患にかかっている方。

効果

 帯状疱疹の予防効果は50~69歳で97%、70歳以上でもほとんど落ちず91%。
 3か月以上続く神経痛の予防効果は50~69歳で91%、70歳以上でも89%。
 ウイルスに対する抵抗力は、10年経ってもほぼ保たれます(何年たったらまた打たなければならないかは、実際に使われ出したのが2017年で長期使用経験がありませんので、今後明らかにされます)。

副反応(発生頻度は新型コロナワクチンより低く、例えば発熱は新型コロナワクチンでは1~15%程度ありますが、乾燥組換え帯状疱疹ワクチンでは0.3%と稀です。)

 日常生活を送れない程度のもの:発熱 0.3%、疲労 4.5%、筋肉痛 4.5%、注射部位の痛み 4.5%。
 日常生活への支障を6人に1人が感じ、その多くは2~3日で治りますが、副反応を完全に感じなくなるまで長いと5~7日かかることも時にあります。
 わずかなものを含めると、約半数に起こります。
 発熱や腕の痛みが出たときのために、解熱剤(アセトアミノフェン/カロナール)をお渡しします。熱が出ないようにと、予防のために飲まないでください。
 翌日に熱がでても、差し支えない日を選んでの注射をお勧めします。
 注射当日は、激しい運動をお控えください。当日の入浴可。

他のワクチンとの間隔

 新型コロナワクチンもインフルエンザワクチンも、接種間隔に制限なく打てます。詳しくはこちらをご覧ください。

注射の回数

 2か月あけて2回。6か月以上あけない。
 初回に副反応があっても、効果を上げるために2回目を打ちます。初回の副反応は、2回目の副反応発生を意味しません。

費用

 注射1回につき22,000円(現金払いのみ)。予約不要。(ごく稀に在庫を切らし、受診当日の接種をご容赦願うことがあります。当日でも結構ですので、受診日を電話でお知らせくだされば今ある在庫から確保いたします。

帯状疱疹は増えている

 帯状疱疹は増える傾向にあり、発症率は1997年までの20年間で68%上昇しました(ウイルス.68、2018、日本ウイルス学会)。その原因は、長寿となったことと、2014年より全ての子が水ぼうそうのワクチンを打つようになり水ぼうそうが減ったことにあります。水ぼうそうのワクチンを2回打った今の子が、帯状疱疹になることは極めて稀ですので、100年先には帯状疱疹は稀にみる過去の病気になると言われています。

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