- HOME
- 手のひら、足の裏の汗
汗をかきやすいと感じている人は意外と多い
人より汗をかき易く、日常生活に負担を感じている方は稀ではありません。汗をかきやすいと感じている人は手のひらで人口の5.3%(20人に1人)、脇の下で5.7%(20人に1人)、足の裏で2.7%(40人に1人)と多いにもかかわらず、病院にかかったことのある人はその内の1/3しかおらず、少なからぬ人が困っていると指摘されています。(日本皮膚科学会ガイドライン 原発性局所多汗症診療ガイドライン2015年改訂版)影響を受ける社会活動として、手のひらでは触れた書類が濡れたり筆記用具がすべって握れない、握手、ワキでは衣服へのにじみや明るい色の服が着られない、足の裏では靴を脱いで家に上がること等があげられ、学業や仕事に支障をきたします。
手ごろな塗り薬
塩化アルミニウム水溶液は汗の管を詰まらせる働きがあり、わきの下や手のひら、足の裏に長年使われてきました。わきの下は、これさえあれば普通に毎日過ごせるという人が結構いらっしゃいます。手のひらと足の裏は、皮膚が厚い分わきの下より効きが悪いですが、個人差はあるもの生活に支障が無くなる程度に効く方がいらっしゃいます。保険は使えませんが安価なのも特徴で、当院では20%塩化アルミニウム溶液約100mlを1,200円で用意しています。100mlあると1年近くもちますので、最初は25~50ml処方して、効くことを確かめてから処方量を増やすのが一般的です。効きが不十分なら濃度を50%に上げます。1~2週毎日塗り、効いて来たら塗る間隔を空けます。副作用にかぶれ(刺激皮膚炎)があり、夜塗り翌朝洗い流します。(日本皮膚科学会ガイドライン 原発性局所多汗症診療ガイドライン2015年改訂版)朝洗い流すのが負担なら、効果は多少落ちますが、入浴1~2時間前に塗るのでも結構です。
イオントフォレーシス
手のひらや足の裏の汗に効きます。手のひらや足の裏を、水道水をいれたトレイにひたして弱い電流を流す治療です。週1回10分ほど行い5~6回すると効き出します。効果が不十分なら、時間を延ばし、電流を強めます。当院でも治療を受けられ、3割負担の再診料を含めた費用は900円です。手と足を同時に治療しても、1回の費用は同じです。イオントフォレーシスは、汗の穴を引き締めて効果を発揮します。止めると再び汗が出てきますので、良くなったら困らない程度に間隔をあけます。予約不要。ご説明しますので、受付時間内にお越しください。